市場の「熱狂」と「確信」を映す鏡
金ボラティリティ指数(GVZ)は、金価格の将来の変動率を予測する「金の恐怖指数」です。通常、価格の急騰は市場の熱狂やパニックを伴い、この指数も跳ね上がります。しかし急騰の中身がパニック売りではなく強気の買いであるとき、この指数は単なる値動きの落ち着き以上の意味を持ち、巨大資本によるゴールドへの資金移動を裏付ける「確信」のバロメーターとなります。
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【分析の視点】
資産価格が史上最高値を更新する局面では、通常、短期的な投機マネーが流入し、ボラティリティも上昇します。実際、2026年1月に金価格が終値で史上最高値(5354.80ドル)を更新した局面では、GVZは46.02まで急騰しており、これは2020年のコロナショック時のピーク(48.98)に迫る水準でした。ただしGVZは、下落への備え(プットオプション買い)でも、上昇に乗り遅れまいとする買い(コールオプション買い)でも、同様に上昇するという特性を持ちます。2026年1月の急騰は後者、すなわち機関投資家によるコール買いが主因とされており、パニック売りを伴う危機型の急騰とは性質が異なります。この「急騰の中身」を見極めるうえでは、実際の資金の主体を映す投機筋ポジション(CFTC)と併せて確認することが欠かせません。
【現在地】
米国債が売り圧力に晒され始めたなか、市場の軋みを感知するはずのセントルイス連銀金融ストレス指数、米国債ボラティリティ指数、ハイ・イールド債スプレッドに目立った動きが見られません。不気味なほど静かです。一方、こちらの金ボラティリティ指数(GVZ)は、金価格の底打ち反転にシンクロするかのように、8月31日時点で直近の23~26レンジを若干上の26.80にあります。平常時の水準とされる「10台」まで下げることは当面なさそうです。
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