準備預金残高の推移

銀行システムの「余剰」を測る流動性の貯水池

FRBの総資産以上にマーケットの安定に直結するのが、この準備預金残高です。2025年10ー12月にかけて約2.85兆ドルまで低下した後、2026年に入り切り返し、その後は2.9兆〜3.1兆ドルのレンジで増減する展開が続いています。QT(量的引き締め)は2025年11月30日付で公式に終了しており、現在は短期国債買入れを通じて準備預金を下支えする局面にあります。この「下げ止まり」自体が、市場の流動性を巡る重要な分岐点を示しています。

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【分析の視点】
このチャートに刻まれているのは、銀行システムの中に滞留する「マネーの熱量」そのものです。

・2008年以前:当時は法定準備金制度により、銀行がFRBに預けるキャッシュは極めて少なく、チャートは地を這うような低水準でした。
・2008年〜2014年:相次ぐQE(量的緩和)により、銀行システムには爆発的な余剰資金が流れ込み、未曾有の一段目の上昇を記録しました。
・2020年コロナショック:垂直に近い上昇で、米国の銀行システムには天文学的な規模の「過剰準備金」が供給されました。
・2023年〜地銀危機と流動性の変容:QT(量的引き締め)により2023年1月には約2.8兆ドルまで減少しましたが、同年3月の地銀危機(シリコンバレー銀行破綻等)を受け、FRBは銀行向けの緊急融資制度を公式に導入。準備預金は急増し、その後も3兆ドル程度の高止まりが続いています。

【現在地】
QTは2025年11月30日付で公式に終了しています。準備預金残高は同年10-12月の底(約2.85兆ドル)から切り返し、2026年はおおむね2.9兆〜3.1兆ドル台のレンジで推移しています(直近8月26日時点は約2.92兆ドル)。この下げ止まりは、FRBが短期国債買入れで準備預金を積極的に下支えしている結果とも言え、このレンジを維持できるかどうかが、当面の金融システムの余力を測る目安になりそうです。

【チャートの操作方法】
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