過剰マネーの「避難先」とその放出
リバースレポ(ON RRP)は、MMF(短期金融商品で運用する投資信託)等が抱えきれなくなった余剰資金を一時的にFRBに預ける「流動性のスポンジ」です。2023年以降、この残高が急速に減少しているのは、MMF等が資金の預け先を、FRBから、より利回りの高い短期国債等の市場へとシフトさせていることの表れです。この資金移動が、現在の資産価格を下支えする一因になっている可能性があります。
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【分析の視点】
このチャートは、市場に溢れた「行き場のないマネー」の避難先を可視化したものです。
・2021年以前:ほぼゼロに近い水準で推移。市場の流動性は適正な範囲に収まっていました。
・2021年〜2023年(異次元の膨張):パンデミック後の過剰流動性供給により、民間では処理しきれなくなったマネーがFRBに還流。一時は2.5兆ドルを超える異常事態となりました。
・2024年〜 現在(流動性バッファの正常化とボトム圏への到達): リバースレポ(ON RRP)残高はピーク時の約2.6兆ドル(2022年12月)から急減し、ゼロ水準付近での推移が常態化しつつあります。これはパンデミック以降の過剰流動性が市場に再吸収され、金融システム内の「余剰資金の避難先」としての役割をほぼ終えていることを示しています。
【現在地】
リバースレポ(ON RRP)残高が底を打つことは、これまでQT(量的引き締め=FRBのバランスシート縮小。2025年11月30日に正式終了済み)の影響を緩和してきた「流動性のクッション」が消失することを意味します。資金の出し手であるMMFが、FRBから離れ市場(短期国債等)へ資金を振り向ける動きは、流動性の維持につながります。ただし、この動きは同時に、公的な保護下から民間市場の需給バランス依存に構造が変化していることを示しています。この「綱渡りの安定」がどこまで続くか、市場の大きな関心事です。
▶︎ 関連データ:銀行システムの「余剰」を測る流動性の貯水池(準備預金残高)
【チャートの操作方法】
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